遺産分割についてお悩みの方

遺産分割の結果は、どの弁護士に依頼するかによって結果が大きく異なることがあります。

実際、相続に不慣れな弁護士に依頼してしまい、相手方相続人の請求がほとんどそのまま認められてしまった事例もあります。

そもそも弁護士の中には、相続案件については、年間３～５件程度しか行わない弁護士や、そもそも年１件も扱うか否かという弁護士もいます。

他方で、相続案件を年間１００件以上扱っている弁護士もおり、弁護士の中でも得意不得意がはっきりと分かれる分野です。

弁護士の中にも、相続の知識経験が豊富な弁護士や、ほとんど相続の知識がなく、反対に間違った知識を持っている弁護士もいるため、遺産分割を相談される場合は、相続に強い弁護士に相談した方が良いでしょう。

遺産分割においては、税金が密接にかかわってくるため、相談する場合は、税金にも詳しい弁護士にご相談された方が良いでしょう。

税金に詳しくない弁護士に相談されると、税金で失敗してしまうかもしれません。

遺産分割が税金と関わってくる場合として、相続税がかかるケースでは、どの遺産を取得するかによって相続税が大きく異なる場合があります。

たとえば、複数の土地がある場合、どの土地を取得するかによって、特例の適用の有無等で、相続税が数百万円も変わることもあります。

また、遺産に株式や投資信託がある場合、どの株式や投資信託を取得するかによっても、その株式や投資信託を売却した場合にかかる税金の金額も異なります。

たとえば、Ａ社とＢ社の株式があり、価額は同じ１０００万円で、被相続人が取得した時の時価は、Ａ社は１００万円、Ｂ社は９００万円の場合、Ａ社とＢ社の株式を売った時の税金は、Ａ社は約１８０万円、Ｂ社は約２０万円となります。

そのため、同じ価額で売った場合でも、相続人の手残りは、Ａ社の株式を取得した相続人は約８２０万円、Ｂ社の株式を売った相続人は約９８０万円となり、結果が大きく異なります。

このように、遺産分割においては、税金が密接にかかわってくるため、遺産分割は、税金にも詳しい弁護士に相談された方が良いでしょう。

このように、遺産分割においては、相続や税金に詳しい弁護士に相談された方が良いといえます。

相続や税金に詳しい弁護士の見つけ方として、インターネットで、①相続専門のホームページを作っているか、②弁護士は複数いるか、③税理士も複数いるかという観点で、探してみるという方法があります。

相続や税金に詳しい弁護士であれば、相続専門のホームページを作っている可能性が高く、また、弁護士や税理士が複数いれば、相続に専門特化している可能性があるためです。

遺産分割で失敗しないよう、弁護士選びは慎重に行った方が良いでしょう。

遺産分割とは、被相続人の残した遺産を、相続人間で分割する手続きのことを指します。

この遺産分割では、最終的に、全相続人が合意した内容を遺産分割協議書という形で書面に残します。

この遺産分割協議を行ううえで、どのような点に注意することで有利に進められるかについてお話していきたいと思います。

遺産分割を行ううえで一番重要なことは、遺産の価格を正確に把握することです。

遺産の中に、不動産が含まれている場合、不動産の価格については、注意が必要です。

例えば、遺産の中に土地が２筆あり、どちらも２０００万円だと考えて、遺産分割をした場合でも、分割後に実は１８００万円だったと判明し、自身が２００万円損していたという場合もあります。

このように、正確に遺産の価格を把握することが遺産分割においては重要であるといえます。

そのため、不動産や株式等の、評価が事後的に変わる可能性のある財産を分割する際は、弁護士等の専門家に相談して分割内容を決定していくのがおすすめです。

遺産分割の際に気を付けるべき点の２つ目は、遺産分割後に財産が見つかった場合の処理を決定しておくことです。

通常、遺産分割は、全相続人が集まり、遺産分割協議書に実印で押印することで行います。

万が一、分割後に新たな財産が見つかった場合には、再度全相続人が集まり、遺産分割協議書に実印で押印しなければなりません。

しかし、再度全相続人が集まって分割協議を行うことは容易ではありません。

したがって、一人の相続人がいったん相続することとし、他の相続人に法定相続分で分配するように決めておく等の対策をとっておく必要があります。

遺産分割を行う際の注意点の３つ目は、実印による押印を行う事と印鑑証明書を添付することです。

遺産分割協議書は、銀行や証券会社、法務局や税務署に提出する公的書類です。

その内容について、証明する書面である以上、必ず実印と印鑑証明書が要求され、認印で押印された協議書は無効となってしまいます。